Ankiの使い方


英単語を暗記するための Anki の使い方を紹介します。

執筆時に使用した Anki は Anki for macOS、バージョンは 2.1.49 です。

ダウンロード

Desktop:

Android:

いろいろなデッキがシェアされているのでまずダウンロードして始めることをおすすめします。

デッキの作り方

デッキとはカードのリストです。

まず公式のマニュアルを一読することをおすすめします。

カードとノートの違い

Anki のノートとカードの概念がややこしいのでまとめました。

  • ノートはフィールドとカード(s)を定義する
  • カードはあるノートの表示方法をHTML, cssなどによって定義する
  • フィールドは項目を定義する

カードの書き方

カードの種類として大きく以下の 2 つがあります。正解を入力する形式もありますがここでは省略します。

  • 単語 → 意味 (Recognition)
  • 意味 → 単語 (Production)

ここで Production 形式はおすすめしません。なぜなら日本語と英語は違いが多すぎるため、ある日本語の意味から導かれる英単語が複数あるということがあるからです。なのである単語からその単語が分かるかをチェックするカードを作ると良いです。

質問側は単語、出来ればその単語が使われている英文があると良いです。その単語が文脈によって意味が定まるということがよくあるからです。

解答側にはその単語の意味に加えて、英文(文脈)、音声、イメージ画像、語源などのフィールドがあると覚えやすくなります。

ノートの書き方

以上で述べたようなカードを作成するためにフィールドをノートで定義します。

ノートを書く際に気をつけるべきことは、なるべくたくさん情報を書くことです。覚えたい単語について、例えば単語とその単語の意味だけのような情報量の少ないカードを使うと、その単語ではなくそのカード自体を覚えてしまうということが起こりえます。

情報量の多いカードを手動で作るのは大変手間がかかります。ノートを一括作成する方法は以下のページで詳しく説明しています。

設定

一日 10 単語くらい覚えるようにデッキオプションからNew cards/dayを設定することをおすすめします。そうするとレビューするカードと合わせて 1 日合計 30 枚くらいのタスクになります。1 カードにつき 30 秒かかるとして、1 日 15 分程度の勉強時間になります。

Learning stepsの項目でカードが毎日のタスクに現れる頻度を調整できます。忘却曲線を参考に、成功率が下がらない程度になるべく期間を長くすると良いです。1

options

成功率は Anki for Android で確認できます。

correct rate

Addons

カード管理

インターバルがある程度長くなったカードはサスペンドすることをおすすめします。例えば半年のインターバルがあれば日頃の Immersion によってその単語が現れれば十分だと思います。現れなかった場合その単語を忘れる可能性は高いですが、そういう単語はそもそも覚える必要がなかったと考えることが出来ます。例えば以下のクエリでインターバルが 150 日を超えたサスペンドしていないカードをブラウザから検索できます。Ctrl+Aで全選択してCtrl+Jで一括サスペンドできます。Saved Searchesにクエリを保存しておくと便利です。

in Anki browser
text
-is:suspended prop:ivl>=150

Anki では Again や Hard ボタンを使用するたびに Ease が短くなり、表示される頻度が上がる仕様になっています。Ease とは、初期値は 250%で、前回の日数にかかり次の日数を決める係数のことです。しかし、あまりに Ease が短くなると意味を成しません。以下のクエリで Ease が 0 を超え 250% 未満のカードを検索できます。また Addon などを使って Ease をリセットできます。

in Anki browser
text
prop:ease<2.5 prop:ease>0

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